9.溶接部
 

溶接部(シーム部、ダイアフラム付け合わせ部)は、告示1464号、二、イ、(2)、(3)に規定される、食い違い、アンダーカット及び溶け落ち、内外面溶接ビートの芯ズレ及び余盛り不足があってはならない。なお、溶接部(シーム部)は、溶接材料及び溶接条件等の変更があれば12.4に示す溶接部の引張試験を実施し、破断強度が規格引張強度以上あることを確認する。
非破壊試験は12.5による。
注文者の要求がある場合には、溶接部曲げ試験を行う。この場合の規格値、試験方法及び試料の採り方は、受渡当事者間の協定による。

溶接材料
表11
溶接材料 一例
種類の記号 溶 接 材 料
BCP235-SK JIS Z3312 YGW11,JIS Z3312 YGW18
BCP325-SK JIS Z3312 YGW18
入熱及びパス間温度

入熱及びパス間温度は、示温材、接触型表面温度計などにより管理する。

表12
入熱、パス間温度
管理条件 一例
溶接条件 引 張 強 さ
入熱(kj/cm) パス間温度(℃) 400N/mm2 490N/mm2級 520N/mm2
15〜20 150 YGW-11,18 YGW-11,18 YGW-18
15〜30 250 YGW-11,18 YGW-11,18 YGW-18
15〜40 350 YGW-11,18 YGW-18  
溶接部(シーム部,ダイアフラム付合せ部)は、「冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル」においても推奨されている、ワンランク上の溶接材料(表10)を使用することにより、入熱,パス間温度を制御しています。